病名 特発性大腿骨頭壊死症(とくはつせいだいたいこっとうえし)

症状

特発性大腿骨頭壊死症の症状は、股関節痛とそれに伴う歩行困難です。比較的急性に発症します。

原因と病態

大腿骨頭は半球状に軟骨に覆われており比較的血液が流れ込む領域が乏しい場所です。明らかな原因は不明なのですが大腿骨頭への血流障害がおこり大腿骨頭の一部に壊死が発生します。アルコール飲料の多飲やステロイド治療歴が関係していると言われております。日本では難病疾患に指定されております。

壊死の範囲が比較的少ない場合は無症状のことが多いです。しかし壊死の範囲が広い場合、骨頭が潰れたり微小骨折を起こし股関節痛が生じます。

両側の大腿骨頭壊死を認めることが多々あります。

診断

レントゲンで確認します。レントゲンで帯状の硬化像であったり骨頭の潰れが認められた場合は診断できることがありますがレントゲンで変化が見えないことも多くあり、疑われたらMRIを撮ることが重要です。

MRIで帯状低信号域などの特徴的な所見があれば確定します。症状がない反対側の大腿骨頭の壊死がMRIで見つかることがあります。

予防(日常生活での注意点)

  • アルコールは控えましょう。骨頭壊死が発生してからはアルコールを控えてもよくなることはありません。
  • 場合によって痛みが出始めた頃に体重をかけることを控えると微小な骨折が修復し圧壊を止めれることがあります。

治療

痛み止めや杖などが痛みが強い場合有効であったりします。

壊死部に体重がかからないように骨頭を回転する骨切り術や人工股関節置換術などが手術治療としてあります。

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