病名　頚椎後縦靭帯骨化症

症状

腕のしびれや痛み、首の痛みなどが主な症状です。またときに歩行障害も出現します。感覚の異常も起こることがあります。

病態と原因

頸椎の後縦靭帯と呼ばれる靭帯が骨化し脊髄を圧迫することにより症状がでます。いくつかのタイプがありますが上下の椎体は後縦靭帯の骨化により癒合され動かなくなります。後縦靭帯が骨化する明らかな原因は不明で難病に指定されています。すべてではないですが家族性を認めることがあり遺伝的素因が発生に関与していると思われます。時に胸椎や腰椎でも発生します。

治療

症状やMRIなどの画像診断とを併せ持って治療の判断をします。脊髄症状（字が書きにくい、ボタンがかけずらいなど手の動きが悪くなってきている、歩行が困難）などが認められれば手術で脊髄の圧迫をとる手術を行います。神経症状がなかったりあっても比較的軽度な場合は経過観察を行います。痛みがあれば痛み止めの薬や末梢神経にいいといわれる薬を処方しますが骨化を止めたりするような根本的な治療薬は今のところ存在しません。ちょっとした首へのダメージが手足の麻痺を伴うような深刻な結果につながることがありますので日常生活に注意が必要です。この疾患では転倒しやすくなり転倒によりさらに神経症状が悪化し更に転倒しやすくなるような悪循環に陥りがちです。手術にもリスクを伴いますが手術を行うタイミングを誤らないことが重要です。

　

症状

後縦靭帯骨化症は手足に脊髄症状（しびれ、細運動が不器用になる、歩行困難）

原因

脊髄前方に位置する後縦靭帯が厚くなり脊髄を圧迫することによる

診断

X線

CT

MRI

治療

手術

悪化予防のため首を後ろに反らせすぎない