乾癬性関節炎(かんせんせいかんせつえん)

乾癬かんせんは皮膚に炎症が起こる病気の一つです。原因は不明。

乾癬は、皮膚の新陳代謝が亢進し、ぽろぽろと皮膚がはがれる症状が現れます。いくつかのタイプあり、乾癬性関節炎はそのうちの1つです。

乾癬性関節炎の約70~80%は、関節の症状よりも皮膚症状が先にでます。

日本の乾癬の患者数は40~50万人(推定)で、乾癬性関節炎を発症するのは乾癬患者の14~15%と報告されています。

乾癬性関節炎は幅広い年代で起こりますが、30~40歳代で発症することが多く、日本ではやや男性に多いといわれています。

症状

乾癬性関節炎では、腱や靱帯などの付着部に炎症がおこり、その炎症がひろがり関節に及びます。アキレス腱に病気が出ることが良くあり足関節に炎症がおきます。

主に指先や手首、膝、などに生じ、指全体の腫れや痛み、関節の変形をきたします。

ほかには腰痛(仙腸関節炎)や頸部痛・背部痛(脊椎炎)などにも起こりえるため、変形がすすむ前に治療する必要があります。

指の関節の腫れに伴って、爪が分厚くなるなどの変形があることが多いです。

頭や爪、おへその周りなどに発疹ほっしん(ぶつぶつ)がある方は乾癬性関節炎をおこりやすいといわれています。

治療

皮膚に対しての治療と関節の炎症を抑える治療が必要です。

消炎鎮痛剤、免疫抑制剤、生物学的製剤(生物から産み出されるたんぱく質を利用して作られた新しい薬)など、

関節の炎症をおさえる薬物療法をおこないます。